6月26日の日本経済新聞の一面広告にNewspicks(ニューズピックス)のキャンペーン広告が出ました。

あー、またか、みたいな、困った出来事多いですよね、最近。
それ、だいたいの場合、「おっさん」のせいです。
と言ってもそれは、誰か個人の話ではなく、年齢とか性別の話でもなく。
それはつまり、この国の、凝り固まった価値観やルールのことです。
世の中の変化に対して、見て見ぬふりをする。
能書きを並べて、言い訳ばかりする。
試そうともせず、すぐに「できない」とか言う。
そんな「おっさん」に負けないために。
今知るべき情報と生の意見で、このくにの価値観をアップデートすること。
大げさに言えば、それが私たちの使命です。
自分、もう「おっさん」ですけど。そう思った方も、ご安心を。
人は、情報でいくらでも若返ることができる生き物、ですから。
この「さよなら、おっさん。」というコピーに賛否両論、物議を醸し出しています。
なぜ、今回このようなコピーにしたのか?Newspicksに理由が書いてあります。
そして、私個人の意見としてはこのコピーは私たちアラフォー世代の感じる危機感に対してのメッセージとして選んだのではないかと思います。
アラフォーはおじさんになりたくない
この「さよなら、おっさん。に込めた想い」を書いた佐々木紀彦氏は1979年生まれの39歳。
アラフォーかつ就職氷河期世代。
この世代は団塊の世代やバブル世代など昭和世代のツケを払わされ、非正規雇用の拡大、世代間格差が如実にあらわれ始めた世代です。
つい先日もここ3年間で各世代の給料が5年前に比べて上がっているのに対し、40から45歳の世代だけが下がっているとニュースが出たところです。
Yahoo!のコメント欄を見ればこの世代の恨み節が満載です。
ですが、この気持ち非常によくわかります。
社会人になった時から右肩下がり、社会に出て将来にいい話はなく転げ落ちないよう必死に働いた20年。
この世代は若い頃頃から「上の世代(おっさん)のせいで苦労している。」「おっさん達は能力ないのに時代のおかげで俺たちよりいい思いをしている」とおっさん達を恨み、下に見て頑張ってきました。
しかし、ついに自分たちが下に見ていたおっさん年齢にさしかかっています。
40代なんて子供の頃の僕らからしたら間違えなくおっさんです。
でも実際にその年代になるとなりたくない。
佐々木氏もおっさん社会による社会問題として「財務事務次官のセクハラ、日本大学アメフト部の危険タックル問題」を挙げ、50代、60代をおっさん年齢と設定し、自分たちアラフォーはまだおっさんではないかの口ぶりで書いています。
自分ではわかっているんです。もう若くないことを。でも大嫌いなおっさんにはなりたくない。
まさに若者が大人になりたくないように、大人がおっさんになりたくない中年モラトリアムです。
で、これアラフォー特有の葛藤だと思います。現にこのブログもこの葛藤をテーマに書いています。
このコピーを選んだ佐々木氏が50代だったり、30代前半だったら「おっさん」という言葉を選択しなかったのではないかと思います。
むしろ、自分がなりたくないおっさん世代にさしかかった危機感がこのようなコピーを選ばせたのだと思います。
だからこそ、「さよなら、おっさん。」はアラフォーの心に刺さるのです。
おっさん化を防ぐには
このNewsPicks、私は入っていませんがYoutubeに落ちている佐々木氏の番組(落合陽一氏との日本再興戦略)は非常に面白いです。
と言うのもデジタル魔法使い落合陽一氏の博学と先を見る能力に非常に興味をそそられます。
本も非常に面白いです。
では、このNewspicksに入ればおっさん化が防げるのか?
この広告を読んだだけでNewspicksに入会する人は多分変わらないでしょう。
なぜなら自分で考えず、著名人のお告げを聞くだけの思考停止人間にこの広告が響くからです。
本当に重要なのは入会することではなくマインドセットを変えることです。
誰かがおっさん化を防いでくれるのではなく、自ら積極的に未来にコミットしなければ変わりません。
で、そのような人はおっさん化なんかどこ吹く風、関係なく前進してこのコピーにも興味ないと思います。
そこを巧妙にあたかも入会すればおっさんではないかのごとく煽動するこのコピーは非常に優れていますし、騙されるアラフォーも多いのかと思います。(Newspicksの内容は面白いかと思いますが行動するかは別です。)
私も危うく入会するところでした。(早く思考停止人間から脱却しなければ・・)
ちなみにこちらの本も読み応えがあって面白いです。(一番洗脳されているのは私自身かも・・)
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