みなさん、日曜日21時からTBSで放送されている池井戸潤氏原作の「陸王」観ていますか?
創業100年を誇る老舗足袋製造会社こはぜ屋社長・宮沢(役所広司)がジリ貧の現状を打開すべく、新たにランニングシューズの開発にチャレンジする物語です。
毎回、様々な困難がこはぜ屋に巻き起こりますがあきらめず、くじけず立ち向かうビジネスドラマです。
その中でこはぜ屋が銀行に新しいランニングシューズを開発するために融資の相談に伺います。





この銀行とのやりとりを見ててあることを思い出しました。
目次
スマホゲーム会社が増えているわけ
みなさん最近スマホゲームのCMがすごい増えているの気づいてますか?
5年前にはほとんどなかったと思いますが、最近では夜TVをつけると見ない日がないくらいスマホゲームのCMを見ます。
そしてスマホゲームの製作会社は有名なところで
・ガンホー
・スクウェアエニックス
・GREE
・DeNA
・ミクシィ
ですが、その他にも上場企業では
・アクセルマーク
・enish
・オルトプラス
・KLab
・クルーズ
・ケイブ
・コロプラ
・ドリコム
・ボルテージ
・モブキャスト
などなど、名前の知らない企業がたくさんあります。
未上場企業も含めれば今、スマホゲーム業界は雨後の筍のように新しい企業が生まれてきています。
なぜだと思いますか?
伸びている業界だと言うのもありますが、銀行が小さい会社でも融資してくれるからです。
まだ世の中に出ていないものにはお金を貸さない
僕の知り合いのベンチャー企業の社長が言っていました。
ベンチャー企業が何か新しいサービスを始めようとした時、それに可能性があったとしてもよほどいいクライアントがついていない限り、銀行はお金を貸さない(チャレンジしない)。
スマホゲームは市場があり伸びているところなので現状何を出してもある程度儲かる(いつか厳しくなると思いますが)ため銀行は融資しやすい。
そこで手っ取り早く稼ぎたいベンチャーは融資がおりやすい(チャレンジしない)こともありスマホゲーム作りに飛びつく。
で、結局似たようなゲームを作るだけで何も新しいことを生み出せていない。
政府や経団連はイノベーションを生み出し、日本を成長させるなどと言っているが、銀行がチャレンジせず安定しているところにしかお金を貸さない限り、新しいモノが生まれるはずがない
僕の友人は中国にアニメの製作部隊を作ろうと思ったけど実績がないため融資が少ししかおりず、そう愚痴っていました。
しかしこのことはまさに先ほどのこはぜ屋の話の通り、新しいことにチャレンジするバックアップを銀行がするべきなのに、失敗したときの責任を取りたくない安定型社畜社員が多いために見放すというイノベーションを阻害している実情を表しています。
銀行の存在意義は経済の潤滑油のはずなのに自ら止めているのが現状です。
マイナス金利でもお金が回らない
日銀が2016年(平成28年)1月にマイナス金利政策の導入を決め、2月から民間の銀行が日銀に預けている資金(当座預金)の一部に、日銀が利息を払うのではなく、逆に日銀が0.1%の手数料を徴収するようになりました。
これは銀行の当座預金が減ることで、資金が貸し出しや投資に回り、景気を刺激する狙いがありました。しかし貸出の実情は下のグラフの通りです。

全国銀行の貸出金(平成27年9月〜29年9月) ※一般社団法人全国銀行協会
全く増えてません!
つまり実情は安定している企業にお金をさらに低金利で無理やり貸そうとするが断られる。よってそのまま
新しいことにチャレンジする企業には依然として責任を取りたくないので貸さない。よってそのまま
金利関係ないんです。問題は銀行がチャレンジして投資をしないことなのです。
私みたいな素人でもわかります。
こんなんじゃイノベーションなんか生まれっこありません。
現状維持が一番である限り無理
ドラマ「半沢直樹」を見ていると日本のどこの会社も概ねそうですが、特に銀行は一度失敗すると出世コースから外れてしまうため、保守的になる傾向があるようです。
資料によるとメガバンクの平均年収は

だそうです。
30代後半でこんだけもらえれば、かなりいい方だと思います。そりゃこのご時世、給料維持したいですよね。
よって国は銀行に頼ってもお金はまわりません。
なぜなら銀行員も銀行と言う法人に飼いならされている社畜だからです。日本は総1億責任取らずに現状維持を望む社会なのです。
てことはイノベーションなんて無理ですね。
日本でイノベーションを起こすには

スタートアップ企業に投資するVC(ベンチャーキャピタル)による2016年のベンチャー投資額は米国の7.5兆円に対して、欧州が5353億円、日本は1529億円(米国の2%)程度です。
そもそも面白い、未来がある事業提案がないことも問題なのかもしれませんが、投資の積極的姿勢がないことも問題かと思います。
では、日本でイノベーションを起こすにはそうすればいいのでしょうか?
個人的に思うのは有名実業家・投資家に相談することだと思います。
例えば、ソフトバンク孫正義社長、実業家 堀江貴文さん、エンジェル投資家 家入一真さんなどです。
彼らは自分たちで事業を起こし、自分で考え自分で責任をとりチャレンジしてきた人たちです。
孫さんがアメリカのカリフォルニア大学に在籍中に開発した「音声機能付き電子翻訳機」を持って、シャープ研究所の佐々木正氏(シャープ元副社長)に会い資金1億円を得たのは有名な話です。
日本では銀行に期待しているようではダメで。彼らのような人たちに行く会いに行き。アイデアを伝えに行くぐらいの気概がないと成功しないのかと思います。
ただそこまでできる方は何らかの形で手を差し伸べてくれるのだと思います。
だから彼らの回りには未来のある投資案件が集まり、未来を変えていく力を持っている人たちが集まるのだと思います。
まとめ
いろいろとドラマを通して思う日本社会の現状を書きましたが、
最後にドラマ陸王のコピーは「自分を変える、覚悟はあるか。」です。
まさにこのことが現状維持を望み、日に日に苦しくなってきている個人、会社、国で一番必要な事なのかも知れません。